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1月の話②

  • Writer: Kiyoko Buluttekin
    Kiyoko Buluttekin
  • Sep 15, 2017
  • 5 min read

トルコでは検査の度に毎回レポート(検査結果)が書面で貰えます。メール対応も可。

今回色んな先生に診て貰ったので、放射線×3件、穿刺吸引細胞診×3件、MRI×2件、外科手術×1件、摘出部位病理結果×1件のレポートが手元にあります。

結構詳しく書かれていて、特に希望しなくても毎回必ず送ってくれるので(保険の申請の関係とか?)、先生の話を聞き逃す心配もなく、追って自分で調べたりも出来るので、とても良いシステムだと思いました。

さて話は戻って、ついに乳腺外科専門医との対面の日。

先生はまだ来てないとのことで、待合室で静かに待っていましたが、待てと暮らせど来やしない。

「予約してるんですけど先生はいつ来るんですか?」と夫が受付の女子に聞くと、「少々お待ち下さい」とか言って、先生のアシスタントに電話したところ、

「…すいません。今先生は緊急手術中との事です…。」

いやいや、絶対嘘でしょ。だって今9時よ?完全に申し送りミスでしょ?こんな藁をもすがる気持ちで来てる人間にそんな仕打ちってありなの?

しかも、トルコの人って「何それ挨拶なの?」って位よく言うんですけど、『私のせいじゃありません』って言ってましたよね、女子。じゃ誰のせいなの?出してよその人。

結局乳腺の専門ではないけど、今診て貰える外科医がいるので、その人でも良いですか?とのオファーがあり、このままのこのこ帰るのも忍びなく、渋々そうする事にしました。

その先生の専門は肺だそうで、もー全然違うけどーとか思いつつ、触診した時「こんな小さいの、動くし(がんは触っても動かない事が多いそう)全然大した問題じゃないよ。仮にがんでも早期で完治のレベル。」と、割とポジティブなことを言ってくれて、「この人良い人かも」と、朝の騒動でトゲトゲしていた私たちの心を懐柔して下さいました。

先日の検査結果も出しましたが、ここでも再確認したいとのことで、超音波科に送られ、再度検査。

日本では乳腺外科に行くと先生が超音波で見ながらあーだこーだ言ってくれるんですが、トルコは完全に分業。超音波は超音波の先生、外科は外科の先生、外科の先生が超音波当てるとかない。

で、画像を見ながら超音波&外科の先生と共に話を聞くことに。

「これはやはり細胞診をしないと何とも言えません。画像だけだと確率は半々です。今出来ますが、どうしますか?」

と言われ、何か結構ショックだったんですけど、やっぱり避けられない道なんだーと覚悟を決め、やって貰うことに。

日本語では穿刺吸引細胞診と言いますが、麻酔せずに注射?を胸に刺して、しこりめがけて針を発射して細胞を取る、みたいなやつです、多分。怖くてあんまり見てなかったからー。

因に通常2〜3個細胞を取るらしいこの検査で、なんと6個も採取されました。確実性を重視して。

「結果は3日後連絡します」ということで家路に向かったわけですが、「痛みが出るかもしれないので痛み止め処方しときますね」と言われ、「今別に痛くないから大丈夫じゃん私」とか思ってたら大間違い。

帰って来たらめっちゃ痛い。胸ぱんぱんに腫れてる。氷当てたりとかただの気休め。痛み止めも飲んだけど、まあ効かない。だって普通の人の3倍細胞取られてっから。

思わず電話しましたよ先生に。「明日も痛むようなら来て下さい」って、今、今痛いのはどうすればいいの!!

あ、因にトルコではお医者さんの携帯(多分仕事用)に直接電話とか出来ます。

一晩耐えて少しは和らいだけど、やっぱり痛いので再来院。結果的に問題なかったのですが、私がいない隙に超音波の先生から衝撃的な発言を聞かされたらしい夫。

「2番目の染色で調べてるって病理から連絡あったから悪性だと思う。彼女(私)はこの事知ってるの?」

病理の結果出てないのに悪性って断言してますから。よっぽど自分の所見に自信あったんですかね。

夫、これを病理結果が出る1週間後(結局3日以上かかった)まで自分の胸にしまい、5キロも痩せました。普段あんなにダイエット頑張ってて痩せなかったのに。

そんなに痩せたのに見た目には大差ないという、骨太って損だねーと今ではすっかり笑い話。

細胞診の結果が出るまで、暗い感じで日々過ごしてましたが、機会があって知人とお茶する事に。

私って、こんな事こんな所に書いてる時点でお里が知れると思うんですけど、秘密とか全く向いてないんですよね。

胸にもやもやを抱えながら全然関係ない話で場を凌ぐとか苦し過ぎて。

そんな訳で「今結果待ちでー」とか洗いざらい話してたら、「日本の検診で見落とされたんだね」「若いから進行が早いかも」って完全に確定診断。別れ際には「早期発見だから大丈夫」と励まされすらしました。

そっから「話す相手選ばないと自分が落ち込むなー」って事に、私38歳なんですけど、遅らばせながら学びましたよね。

あとこういう時は「きっと大丈夫だよ!」と明るく応援して貰える方が嬉しいなって。

肝心の結果を簡略すると、「採取した細胞の一部にDCISの可能性あり。しこりを安全領域で切除し、病理に出すことを勧める」とのことでした。

簡単に言うと外科手術をするように、ってことです。

手術って…。トルコ人なら「そうね!切っちゃった方が安心だわ!」とか言って、さっさとストレッチャーに乗っちゃいそうですけど、出産だって自然分娩で体にメスなんて入れたことのない体で、大いなる抵抗感ですよ。

そもそも切った後に「問題ありませんでしたー」みたいな可能性もあるわけで、そうなったら「これ何だったの?」って後悔するんじゃない?絶対するよね?

夫も全く同じ気持ちだったので、「トルコの病院は金儲けの為に手術をする」「これを食べればガンにならない」とテレビで度々発言している、イスタンブール大学のガンの専門医がいるんですけど、大学病院に行けばその人に直接相談出来るらしく、「もしかしたら切らなくて良いって言ってくれるかも」という期待を胸に、思い切って行ってみることにしました。

③に続く。。

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