2月の話③
さくっと書いて終わろうと思ったのに、予想以上に長引いてますね。
今年の前半はこの騒動にごっそり持ってかれてたので、「あーあれもあった!これもあった!」と湯水の様に蘇ってくるんですよー。
その頃、病で頑張ってる方々のブログを拝読していた訳なんですが、あんまり前向き過ぎても痛々しいし、ネガティブなのも苦しくなるし、冷静過ぎても「無理してるんだわ」とか思ったり、結局朝ドラ観て癒されてました。
朝ドラは良い。そして「ひよっこ」が良い。今までにない主人公像が好き。
別に壮大な夢なんかなくていい。日本初の女性◯◯とかならなくていい。世紀の大恋愛はなくてもいい。後世に語り継がれなくても全く問題ない。
毎日きちんと生きてる人、周りを思いやる人しか出てこない。あー癒される。もうすぐ終わっちゃうんだなー。お疲れみね子!
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さて、MRIで見つかったもう一つのしこりのせいで、プランを大幅に軌道修正しなければならない可能性が出、ほんと驚くほどブルーだった訳ですが、言われた通りに乳腺外科のドチェント(助教授?)の所へ行きました。
このしこりのお陰で沢山お医者さんに出会いましたが、振り返ると彼が一番印象的でしたね。
一言で表すとナルシストなんですけど、レポートを読んで「ふむふむ」と言ったかと思うと、おもむろにシリコンっぽいものを取り出し、「ここはやはり全摘だ。しかしこんなキレイな女性(@すいません)が、切った胸をそのまま残すなんてナンセンスだ。乳房の同時再建手術をしよう。」って結構断定して言ってましたよね。
「そもそもこの非浸潤性乳管がんというのは、ステージで言うと何か知ってる?0(ゼロ)なんだよ。『病気になるならこれにならなければならない』というほど完璧だ。」とか言って。凄いでしょ?
あと胸の写真撮ったり(再建後のためかと思われる)何だりしてる間、だいぶ悩んでる風だった私に、「学会で京都に行った話」を始めたり、全摘がいかに論理的であるかを語り出したり、そういう問題じゃないっていうか。
「私、外科手術自体に抵抗があるんです。この小さいしこりを取るのも乗り気じゃなかったのに、この上全摘なんて」って、正直に言ってみました。
「OK、君の気持ちはよく分かった。ではオプションをあげよう。①全摘 ②二つ目のしこりをMRIを使って穿刺吸引細胞診してから再考 ③二つ別々に取る(その場合乳房の4分の1程度を切除) ④何もせず最初のしこりだけを取る ⇒ ここから好きなのを選びなさい。」って言われてもなー。
取りあえず、乳房温存手術(部分切除)を受けた場合、その後の放射線治療もセットになるという説明を受け、クリニックをあとにしました。
まずこの「選ぶ」っていう行為自体がすでにストレスっていうか、素人の私がケーキ選ぶみたいに決めちゃっていいわけ?って普通思うでしょ。そんなさっさと選べないってー。
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翌日知人宅でささやかに集まっていたんですが、当然この話題になり、というか自ら押し出す感じで、何らかの意見が欲しいっていうか、他の人はどんな決断をするのかなって。
その時いらしたKさんが、後々、トルコ在住である日本人の婦人科の先生をご紹介して下さり、その方が日本の病院へ紹介状を書いて下さったりしたわけですが、本当に私の出会う人出会う人、良い人ばっかりで、「私前世でよっぽど徳を積んだんじゃないか」って、思わずにはいられませんよね。もうほんと怖いぐらい。時々感じ悪い人に会うとホッとするレベル。K先生お世話になりました!
3月の話につづく。。